あのね、わたし、まっていたの ~新編集版~
いつもの時間にお母さんが部屋に入ってきた。
「ど~お?」
その心配そうな顔を見て、いけない、と思った。
その途端、「大丈夫」という声が出た。
すると「大丈夫だからな」という建十字の声が聞こえたような気がした。
「心配ないからな」という横河原の声も「明日来いよ」という奈々芽の声も蘇ってきた。
わたしはベッドから抜け出して洗面所に向かった。
教室の前の廊下に三人がいた。
手を上げて「おはよう」と言われたので、小さな声で「おはよう」と返した。
教室に入ると三人がついてきて、わたしが席に着いたのを見てから、寒田と黄茂井を取り囲んだ。
「わかっているだろうな」と言って三人が拳を握った。
二人は無言で頷いて教室から出ていった。
給食が終わって昼休みになると、また三人がやってきて二人を取り囲んだ。
それだけでなく、放課後も同じ事を繰り返した。
それが毎日続いた。
蛇に睨まれた蛙状態になった寒田と黄茂井がわたしにちょっかいを出すことはなくなった。
「ど~お?」
その心配そうな顔を見て、いけない、と思った。
その途端、「大丈夫」という声が出た。
すると「大丈夫だからな」という建十字の声が聞こえたような気がした。
「心配ないからな」という横河原の声も「明日来いよ」という奈々芽の声も蘇ってきた。
わたしはベッドから抜け出して洗面所に向かった。
教室の前の廊下に三人がいた。
手を上げて「おはよう」と言われたので、小さな声で「おはよう」と返した。
教室に入ると三人がついてきて、わたしが席に着いたのを見てから、寒田と黄茂井を取り囲んだ。
「わかっているだろうな」と言って三人が拳を握った。
二人は無言で頷いて教室から出ていった。
給食が終わって昼休みになると、また三人がやってきて二人を取り囲んだ。
それだけでなく、放課後も同じ事を繰り返した。
それが毎日続いた。
蛇に睨まれた蛙状態になった寒田と黄茂井がわたしにちょっかいを出すことはなくなった。