あのね、わたし、まっていたの  ~新編集版~
 いけるぞ!
 
 桜田陣営の誰もが手応えを感じていた。
 日を追って聴衆が増え、演説に対する声援が大きくなっていたのだ。
 
 固定票を持たない桜田は圧倒的に不利な状態からスタートしたが、斬新な政策に共感する女性や枯田市政に不満を持つ若者を中心に支持が集まり始め、更にそれがSNSによって拡散していった。
小さな湧水が大河になろうとしていたのだ。

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