再会は、嵐を呼ぶ恋の始まり
「ありがとう。俺は大丈夫だから、お前も休め。ここのところ休んでいないだろ?」
「それは亮平も一緒でしょ。亮平こそ少し休まないと体を壊すわ」

亮平だけじゃない課長も営業部員たちもみんなヘトヘトだ
今回は明らかにうちの営業部を狙った嫌がらせ、いや犯罪。
既に捜査に入っていると聞くから、直に答えが出るだろうが・・・

「誰がこんなことをしたのかしら」

悔しさから、ついこぼれてしまった言葉。
今までまじめに一心不乱に仕事してきたつもりだし、周囲にも悪いことをする人間なんていなかった。もちろん恨みを買った覚えもない。
なぜこんなことになったのか、とにかく腑に落ちない。

「なあ、今夜うちに来れるか?」
「え、ええ、いいけれど」

唐突な誘いに一瞬驚いたけれど、私はすぐにうなずいた。
事件の山は越えたからゆっくりしよう、そんな気持ちなのだろうと思っていた。
しかし、事件はこの後意外な展開を見せた。
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