再会は、嵐を呼ぶ恋の始まり

犯人はかわいい後輩

亮平に家で待っていてくれと言われ、私は素直に亮平のマンションへやって来た。
疲れている亮平にせめておいしいものを食べてもらおうと、肉じゃがと天ぷらと炊き込みご飯を作った。
そして待つこと数時間
8時半を回ってから帰ってきた亮平は、疲れ切った顔をしていた。

「おかえりなさい、ご飯にする?」

長い付き合いだからこそ、顔を見た瞬間に何かあったのだとわかった。
こんな時の亮平は、悪い話でなければ「先に話がある」と言ってくれるはずだし、逆に「食べてからにする」と言われたら、聞いたら食事が喉を通らなくなるような話ということだ。
私はドキドキしながら亮平の返事を待った。

「そうだな、先に食事にしよう」
「そう、わかったわ」

どうやらいい話ではないらしい。
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