再会は、嵐を呼ぶ恋の始まり
「じゃあ、仕上げはこれだ」

亮平が手に持っていた細長い箱の中から取り出した、宝石。
小さくて透明なキラキラと無数の光る石はどう見てもダイヤモンドで、首にかけられた瞬間のひんやりとしたか感覚に私は息を飲んだ。

「りょ、亮平・・・これ・・・」
「大丈夫、借り物だから」

いや、そういうことではない。
私の首に値段の想像もつかない高級ジュエリーが乗っていることに、私は動揺しているのだ。

「大丈夫、俺が側にいる。美優は俺の手を握って笑っていてくれればそれだけでいい」
「・・・うん」

色々と不安はある。
でも亮平と付き合うと決めたからには、行くしかない。
私は亮平が好きで、彼の側にいると決めたんだから。

「じゃあ、行こうか?」

そう言って亮平は私の腕を引いた。
ドレスアップした私と同じくタキシードを着た亮平と共に、私たちは歩き出した。
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