再会は、嵐を呼ぶ恋の始まり
パーティー会場は都内の一流ホテル。
よくテレビでも見る巨大な大広間を貸し切った会場に、ドレスアップした人々がひしめきあっている。

「スゴッ」
無意識のうちにこぼれた言葉。

ここは私の知らない世界。
そして、亮平と一緒でなければ一生で会うことのなかった世界。
そんなことを考えていたら、足が止まった。

「やあ。亮平くんひさしぶりだな。今はこっちにいるのか?」
「お久しぶりです。この春東京に戻ってきまして」
「そうか、君も忙しいなあ」
「ええ、まあ」

いかにも上流階級の人々が集まる会場の中でも、亮平は堂々としている。
会場の皆さんも亮平のことは知っている方が多いようで、少し歩くたびに声がかかる。
そんな中、一人気後れ気味の私は亮平について行くのがやっとだ。

「美優、大丈夫か?」
「え、ええ」

私の戸惑いは亮平にも伝わっているらしい。
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