再会は、嵐を呼ぶ恋の始まり
近づく距離
新部長就任から半月たち、営業部は随分風通しが良くなった気がする。
若い部長はフットワークもいいし、現場のことがわかっているから話も通じる。
もちろん上司として厳しいことも言うけれど、それをクリアするためにどうすればいいかのアドバイスも忘れないから、みんな彼のことを信頼している。
そして、若くて見た目がよく、能力もあって社長の息子でもある新部長のことを年頃の女性たちが放っておくはずはない。
朝のコーヒー出しの順番はいつも奪い合いになっているし、日々の行動すべてが噂の的になっているようだ。
「部長、今日もお弁当持参みたいですね」
「うん、そうみたいね」
普段あまり噂話には参加しない千穂ちゃんまで新部長の動向は気になるらしい。
以前にはなかったことだが、本社に戻って来てからの彼はお弁当を持参するようになった。
部長という役職柄会食や外出も多く毎日ということではないけれど、一日社内で過ごす日には必ずと言っていいほどお弁当を持って来ている。
私もそのことには気づいていた。
「どなたか作ってくださる方がいるんですかね?」
「さあ、どうかしら」
「美優さんは、気になりませんか?」
「え、ならないわよ」
なる訳ないでしょと、私は笑い飛ばした。
若い部長はフットワークもいいし、現場のことがわかっているから話も通じる。
もちろん上司として厳しいことも言うけれど、それをクリアするためにどうすればいいかのアドバイスも忘れないから、みんな彼のことを信頼している。
そして、若くて見た目がよく、能力もあって社長の息子でもある新部長のことを年頃の女性たちが放っておくはずはない。
朝のコーヒー出しの順番はいつも奪い合いになっているし、日々の行動すべてが噂の的になっているようだ。
「部長、今日もお弁当持参みたいですね」
「うん、そうみたいね」
普段あまり噂話には参加しない千穂ちゃんまで新部長の動向は気になるらしい。
以前にはなかったことだが、本社に戻って来てからの彼はお弁当を持参するようになった。
部長という役職柄会食や外出も多く毎日ということではないけれど、一日社内で過ごす日には必ずと言っていいほどお弁当を持って来ている。
私もそのことには気づいていた。
「どなたか作ってくださる方がいるんですかね?」
「さあ、どうかしら」
「美優さんは、気になりませんか?」
「え、ならないわよ」
なる訳ないでしょと、私は笑い飛ばした。