再会は、嵐を呼ぶ恋の始まり
後輩の窮地
5月も後半を迎え、新年度で浮かれていた職場も通常運転に戻った。
最近は私の書類が後回しにされたり、依頼を忘れられたりすることもなくなった。
「吉野チーフ、これどうしたらいいですか?」
「ああ、それは私が先方に連絡をしておくから、郵送だけお願いできる?」
「わかりました」
考えてみれば、男性中心の営業の世界で働く私のような女性は当然周囲の男性たちよりもいくらか目配りや気配りが効く。
営業のサポート事務に入っている女性たちからすれば、私のような存在は便利だろうしやりやすいはずだ。
そんな思いが浸透したのか、亮平と私の噂話も段々と聞こえなくなっていった。
「美優さん、だいぶ仕事がやりやすくなりましたね」
「うん、そうね」
千穂ちゃんも周囲の変化は気づいているらしい。
「そういえば、今日は石田くんを見ませんね?」
「ああ、そう言えば・・・」
今日、石田くんには外出の予定は入っていなかったはずだけれど、確かに姿を見かけない。
どうしたんだろう、何か突発的なトラブルかしら。
「吉野チーフ、ちょっと来てくれるか?」
石田くんのことを気にしながも自分の業務しようと準備を始めたとき、部長室から亮平に呼ばれた。
最近は私の書類が後回しにされたり、依頼を忘れられたりすることもなくなった。
「吉野チーフ、これどうしたらいいですか?」
「ああ、それは私が先方に連絡をしておくから、郵送だけお願いできる?」
「わかりました」
考えてみれば、男性中心の営業の世界で働く私のような女性は当然周囲の男性たちよりもいくらか目配りや気配りが効く。
営業のサポート事務に入っている女性たちからすれば、私のような存在は便利だろうしやりやすいはずだ。
そんな思いが浸透したのか、亮平と私の噂話も段々と聞こえなくなっていった。
「美優さん、だいぶ仕事がやりやすくなりましたね」
「うん、そうね」
千穂ちゃんも周囲の変化は気づいているらしい。
「そういえば、今日は石田くんを見ませんね?」
「ああ、そう言えば・・・」
今日、石田くんには外出の予定は入っていなかったはずだけれど、確かに姿を見かけない。
どうしたんだろう、何か突発的なトラブルかしら。
「吉野チーフ、ちょっと来てくれるか?」
石田くんのことを気にしながも自分の業務しようと準備を始めたとき、部長室から亮平に呼ばれた。