再会は、嵐を呼ぶ恋の始まり

「お前はそもそもホウレンソウがなってない。ホウレンソウって知ってるか？」

課長の言葉を、一体いつの時代だよと思いながらみんなが黙っていた。
延々と終わらない説教がフロアに響き渡る中、それでも石田くんはただ頭を下げ続けている。

「報告、連絡、相談、何一つお前はできていないじゃないか」
「すみません」

確かに、報告も連絡も相談も出来てはいなかった。
しかし意地悪な見方をすれば、営業に疎い課長に相談したところで的確な答えは出てこないだろう。
そういう意味では、課長にだって監督責任はあったと思う。
さすがにそれを口にしようとは思わないが、少し石田くんがかわいそうだな。

１5分… ２0分…

課長の説教はいつまで続くのだろうかとみんなが思い始めた時、部長室のドアが開き亮平が現れた。