再会は、嵐を呼ぶ恋の始まり
「もう二度とあんなお前を見たくない」

あの時、私は亮平の前で何時間も泣いたし、自分の足では立つこともできない位に傷ついていた。
大切に伸ばしていた髪も汚れたような気がして、嫌悪感さえ覚えた。
亮平はあのボロボロだった私を知っているから、「少し休め」と言ってくれているのだろう。
しかし、もう４年前のことだ。

「もう、あの頃の私とは違うわ」
「それでも、今のお前は頑張りすぎだ」
「そんな・・・」

おそらく私のために言ってくれたのだろうが、亮平言う休めという言葉に、私は自分の努力を否定されているような気持ちになった。

「がむしゃらに走り回るだけが仕事じゃないはずだ。これからはチーフとして、若手のサポートに回ってほしい。それに、課長一人ではちょっと少し心もとないしな」
「そんなこと、言ったらだめよ」

もちろん部内のみんなが思っていることだけれど、課長なりに努力しているのを知っているから誰も口には出さない。

「とにかく、よろしく頼む」
「・・・はい」

なんだかいいように丸め込まれた気もするけれど、丸星デパートのトラブル後でもあり私は納得するしかなかった。
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