BG様の一途な愛情
* * * *

 早く部屋を探さないとという思いと、このまま彼と一緒にいたいと思う気持ち。どちらを選ぶべきかの狭間で、なんとなく家に帰るよりも、紘太の部屋で過ごすことの方が増え始めていた。

 キッチンで食べ終えた食器を洗っていると、紘太が背後から抱きついてくる。少し洗いにくさを感じながらも、こんなふうにイチャイチャする時間が嬉しくて仕方ない。

「そういえば山田さんから聞いたよ。紘太くん、救急車の中で私がいる病院を指定したって」
「あはは、バレちゃったか。じゃあその後に言ったことも知ってたりする?」
「"俺の専属看護師"?」
「もうそこまでバレてたら、隠すことは何もないかな」

 開き直ったように話す紘太を振り返ると、彼は不敵な笑みを浮かべながら、麻里亜のシャツの裾から手を忍ばせて胸を揉み始めた。

「ちょ、ちょっと紘太くん⁈」
「俺ね、麻里亜ちゃんと再会したらどうするかを、頭の中でずっとシミュレーションしてたんだ」
「シミュレーション?」
「そう。一応元警察官だからね、まずは麻里亜ちゃんに彼氏がいるかどうかの探りから、俺のことをどう思っているのかとか、さりげなく聞き出してたんだけど、気付かなかった?」
「全然……そうなの?」
「そう。それで麻里亜ちゃんを振り向かせる可能性があると判断して、真っ向からぶつかった感じ」

 麻里亜が洗い物を終えたのを確認した紘太は、彼女の体をひょいと抱き上げると、寝室のベッドに寝かせてキスをした。

 お互いの服を脱がせ合いながら、貪るような口づけを繰り返す。紘太の指が麻里亜の中へ挿入され、気持ちの良い場所を探すように優しく動くが、早く一つになりたい麻里亜は彼のモノに手を伸ばして撫で始める。すると紘太の息が上がっていき、苦しそうに顔を歪めた。

「麻里亜ちゃん、積極的過ぎる……!」
「だって……あぁっ……!」

 麻里亜の願いを叶えるように一つになった二人の体は、ぴたりと吸い付くように互いを刺激し合い、あっという間に絶頂へと到達した。

 息を切らしながらベッドに沈み込んだが、まだ離れたくなくて、繋がったまま呼吸を整える。

 すると紘太が愛おしそうに麻里亜を見つめ、額にそっと唇を押し当てた。

「今しかないと思った。この機会を逃したら、もう麻里亜ちゃんをこうして抱きしめて、全力で愛情を注ぐ日は来ないーーそれなら後悔しないようにアタックしようと決意した。そしてもし麻里亜ちゃんが同じように俺を愛してくれたら、もう絶対に離さないって心に誓ったんだ」

 まるでプロポーズみたいーーはっきりした言葉はなかったが、離れたくないのは麻里亜も同じだった。
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