仮面を被った私たち

4月


〜雅目線〜

桜が舞うこの季節

新しい年がスタートした


「新入生のみなさん、ご入学おめでとうございます
 この学園の生徒会長をしております
 四ノ宮雅と言います
 本日はみなさんに会えるのを楽しみにしておりました」

はぁ………早く終わらないかなー………

めんどくさー

何で私がこんなこと………



面倒くさいと思いつつもしっかりと笑顔を崩さない

これが、この学園で過ごす私だ

私の裏の本性は一人を除いては誰も知らない


そう………今もニヤニヤしながらこっちを見てくる教師………


マジでウザイ
何で異動しなかったんだよ………



「本日は改めて、ご入学おめでとうございます」



そして無事に在校生代表の挨拶を終えた


その後も入学式に参加し、終わり次第颯爽と屋上に向かった













「……チッ、何でアンタが先にいるのよ」

「お前、その口の悪さどうにかしろよ
 さっきまであんなに良い子ちゃん演じてたじゃん
 俺も教師なんだけど?」

「ハッ、そんなの知らないわよ
 もとはと言えばアンタが悪いのよ」

「あー、そうかよ
 新入生も可哀想だよなー?
 憧れの生徒会長様がこんな性格捻じ曲がってて」

「アンタこそ似たようなものじゃない
 いつもは優しい爽やか系な感じなのに本当はドSな俺様だし
 こんなこと知られたら女子生徒泣いちゃいますよー?
 桜庭星夜先生?」

「お前うぜぇ
 なんなの、俺を困らせたいわけ?
 そういうの困るんだよなー、俺の完璧な人物像が壊れるじゃん」

「さっさと壊れてくれない?
 普段のアンタ見てるとイライラするんだけど
 女子生徒にキャーキャー言われて楽しい?」
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