仮面を被った私たち

怖い………


怖いけど…………アイツとはいたくない



無我夢中で校舎内を走った


結局行き着く先はいつもの………屋上


でも外は大雨

雷まで鳴ってる

扉の前で私は座り込んだ

「ハァ……ハァ……ハァ………誰か……助けてよ………ハァ…ハァ………」

分かってる……

誰も助けてくれないことくらい


そもそも私が悪いんだから……

そして、制服のポケットに入れてあったお守りを強く握りしめた

ハァ…ハァハァ…………


呼吸が……苦しい………


「四ノ宮!
 やっぱりここか」

なんで来るのよ………

「早く戻るぞ
 もうからかわないから」

「ハァ…ハァ………うるさい……ほっといてよ………ハァハァハァ………」

「お前さ……震えてるぞ?
 そんなに怖いならこんなところ来るな
 誰かいるところにいろよ
 ほら、行くぞ」

そしてアイツの手が私の肩に触れた

「やめて!
 ハァハァ………やめてよ………」

そこで私の体は限界を迎えた


遠のいていく意識の中でアイツの声がする


「……四ノ宮……!
 おい!………雅!!」

今……コイツ私の名前…………


まぁいいや……


もう………どうでもいい…………




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