仮面を被った私たち

8月



梅雨も明け、今度は暑い日々がやって来た


そしてもうすぐ文化祭がある


今はその準備中



はぁ………暑い



教室で作業したかったけど………そのスペースすらない


暑いけど廊下でやるしかないよね…………



廊下には同じような状態の人達が何人もいる



みんな我慢してるんだし我慢しないとな………



「………きゃっ!」


黙々と作業していると急に首筋に冷たい物があった


「びっくりした?」

「もう、如月君
 そういうのやめてよね!」

「アハハ、四ノ宮さん反応が可愛いからやりたくなっちゃうんだよね
 これ差し入れ
 ここ暑いでしょ」

「ありがとう
 助かるわ
 もう暑くて暑くて………」

そう言いながら立ちあがろうとした瞬間


視界が歪んだ

やばい………体が支えきれない…………


「四ノ宮さん大丈夫?
 顔色悪いし………一回座ろうか」

「ごめんなさい………」

「いいよ、気にしないで
 もう少し休んだら保健室行こうか」

「大丈夫………如月君は戻っていいわよ…………」

「いや、心配だから………」

「…………私、保健室苦手なの
 桜庭先生呼んで来てくれるかしら…?」

「………分かった
 急いで呼んでくる」


そして如月君は呼びに行ってくれた

< 16 / 48 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop