仮面を被った私たち
いつものところに着くとアイツはお菓子を出し、私が渡したものを読み始めた
その間、私はお菓子を食べながら窓の外を眺めていた
しばらくして
「…………………これは本当か?」
長い時間かけて読み終わったアイツが聞いてきた
まぁ…………こういう反応だよね…………
「………別に信じなくても良い」
「いや、信じてない訳ではない
雅のお父さん………優しかったから
驚いたけど、雅を信じてる」
「いいよ、無理しなくて
みんな………勘違いだって言うから」
「みんなは信じなくても俺は信じてる
この日記はいつから書いてるんだ?」
「小6
唯一、私の話を信じてくれた先生が…………書き残しておいた方が良いって言ってたから
それからはずっと書いてる
「…………信じてくれた先生もいたんだな」
「……………………そのせいで仕事辞めさせられちゃったんだけどね
私が探して欲しいのはその先生
その先生からしたら…………会いたくないと思うけど
今………幸せに暮らしてるかだけで良いから知りたいんだよね
私のせいで先生の人生、めちゃくちゃにしたから………」