仮面を被った私たち

次の日



「ねぇ、聞いた？」

「如月君と…………」

「………お似合いよね……………」




何だろう………


いつもと違う視線


いつも視線を浴びるけど………


今日はいつもと違う


それに、ひそひそとした声が聞こえる



「ねぇ、四ノ宮さん！」

「あら、斎藤さん
　おはよう」

「おはよう！
　それより、如月君と付き合ってるの！？」

教室に入るとクラスメイトに話しかけられた

「付き合ってないわよ
　どうして？」

「昨日如月君に告白されたんでしょ？
　見てた人がいたみたいだよ」

「うそ………」

「凄い噂になってるよ
　普段から仲良かったからてっきり付き合ってるのかと」

「…………ちょっとね
　だから朝から視線を感じるのね」

「いつも集めてるけどね！
　あ、如月君来た」

そう言われ扉の方を見てみると既に男子に囲まれていた


「如月君…………」

「本当は好きなんじゃないのー？」

「如月君は良い人だけど…………まだ付き合うとか分からないのよね
　少し話してくるわ」



そして如月君に話しかけた

「如月君……」

「ちょっと出よう」


教室からは黄色い歓声が上がった








「ごめんね
　こんなことになって」

「ううん
　如月君の気持ちは嬉しかったから」

「本当にごめん
　少し距離置こうか
　付き合ってると思われるの嫌でしょ？」

「嫌ではないけど………如月君の方が大変だと思うし
　でも少し噂は落ち着いて欲しいかな…………」

「だよね
　何かあったらスマホで連絡して
　人がいないところでしばらくは話そうか」

「そうしましょ」



そして時間をずらして教室に戻った