仮面を被った私たち

「…………アンタは何も分かってない」

「はぁ?
 それは雅が何も言わないからだろ」

「言いたくても言える訳ないじゃない!」

「だから言えって
 何で言わないんだよ」

「………………アンタの人生を壊したくないから」

「雅、変なところで気を遣うよな
 俺に気遣うなよ
 俺の人生なんてどうでも良い」

「どうでも良くないでしょ」

「雅と一緒ならどうでも良い
 どのみち好き放題していられるのも後少しだ
 好き放題できるうちに言え」

「……………………じゃあ匿ってよ」

「………良いよ
 雅がそうしたいなら
 でも、連絡だけはしとけよ
 どんな親でも………心配するから」

「……………心配なんかしない」

「それでもしとけよ
 学校終わったらどっかで待ってろ
 迎えに行くから
 いい?」

「うん」

「よし、じゃあまた後でな
 何か話したいことないか考えとけよ
 それと………これからのことも話したい」



そしてアイツは先に戻って行った










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