仮面を被った私たち


俺はその部屋を飛び出した



早く見つけなきゃ……



雅が危ない……


今すぐにでもアイツを殴りたかったが、それよりも雅を見つけることが最優先だ



雅………頼む………無事でいてくれ……!













そして、隠し扉がある部屋を見つけた





その扉を強くおした



「雅!!」



そこには床に横たわる雅の姿


こちらも同様に腹部からの出血


「雅!
 大丈夫か!
 雅!!」

「…………ぅる………さぃ…………」

「雅…!
 良かった………
 もう大丈夫だからな
 絶対、こんなところにいさせないから」

「…………ごめ…………んね………」

「何で雅が謝るんだよ
 てか、もう喋んな
 出血酷いから」

「…………あり………がとう…………」

「だからもうやめろって!」

「すき…………だょ………せぃ…………や………くん…………」


昔のように……………優しい笑顔で笑った

「雅………今………俺のこと…………」

「………じゃぁ………ね…………」

「はっ、え、おい!
 雅!」

そして雅は動かなくなってしまった


「桜庭さん、離れてください!
 AED早く!!」


俺は動けなかった



この現実が信じられなくて



雅は………戻ってくるよな……?


なんで…………こんなことに……………











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