あきらめないで、生きること。
「どうすればいいの? わたし、頑張るから……」
少しずつ深刻な雰囲気を察したのか、雪ちゃんが真剣な表情で言った。
どうしよう。なんて言ったらいいんだろう。
わたしが考えていたら、
「頑張るって言われても、わたし、もう雪ちゃんと一緒にいるの無理なの」
いつも大人しくて控え目な秋穂ちゃんが、珍しくキツイ口調で言った。
ずっと仲良くしてきた秋穂ちゃんのその一言は、雪ちゃんにとってかなりきいたみたい。
「…そう…なんだ…」
ひどく落ち込んだ様子で先に教室へ戻って行った。
その姿が、1年生の時にグループの中で欠点を指摘されたわたしの姿とダブって見えた。
もしかしたらあの時、玲ちゃん達もこんな気持ちだったのかな……。
ふと、そんなことを思った。
翌日、秋穂ちゃんに絶縁宣言された雪ちゃんは、昼休みに自分から食堂ではなく部室へ向かって、ひとりでお弁当を食べるつもりのようだった。
「昨日、秋穂ちゃんよく言ったね~」
3人で食堂に集まってお昼ご飯を食べながら、昨日の話で盛り上がった。