あきらめないで、生きること。

卒業まで、あと少し


冬休みが終わって年が明けると、学校は完全に受験モード。

推薦で進路が決まっている生徒については、新たにクラス決めをして特別授業として通常の授業とは違う内容で4時間の半日授業を行う。

わたしと春花ちゃん、秋穂ちゃん、3人は特別授業組だった。

授業が終わったあとは、食堂でお昼ご飯を食べながらお喋り。

もう午後の授業はないから、好きなだけ話していられる。


あとわずかになった高校生活。

春花ちゃん、秋穂ちゃんとはできるだけ一緒に楽しく過ごしたかった。

でも…やっぱり、また秋穂ちゃんの態度が変わり始めた。

話しても妙にそっけない感じがする。

「お昼一緒に食べて帰ろう」と誘っても、「今日は予定があるから」と言って断られる。

それなのに、他の子と食堂に来てお昼を食べているのを目撃したこともあった。

受験の時から様子がおかしいと思ってはいたけれど、はっきり理由も話してくれず、秋穂ちゃんが何を考えているのかわからなかった。
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