あきらめないで、生きること。
先生たちから歌のプレゼントがあって、最後にはみんなで『さくら』を大合唱。
泣き出す子、思いきり笑顔で歌う子。
色々な思いが溢れている。
最後に飛び交ったピンクのハート型風船が、歌の通りまるで桜の花びらのように揺れている。
高3の始業式の日に、5人で笑いながら校庭で見た桜を思い出す。
もう二度とあの日には戻れない。
そう思ったら、なんだか切なくなった。
先生方の拍手に包まれて、卒業生が退場。
それぞれの教室に戻って、最後のホームルームのあとクラスは解散になった。
最後にわたしは、担任の岡崎先生、春花ちゃん、秋穂ちゃん、夏希ちゃんと写真を撮った。
雪ちゃんとは、体育祭の頃からほとんど話さなくなっていて、最後も言葉を交わさず別れてしまった。
夏希ちゃんは理系クラスで新しい友達関係を築いて、その子達と一緒に過ごしていた。
ずっと仲良くしてきた秋穂ちゃんも、本音トークをしてから元に戻れたように思えたけどやっぱりどこか気持ちがすれ違ってきていた。