あきらめないで、生きること。
今日が最後だから一緒に帰りたかったけど、他の友達と話しこんでしまっていた。
結局わたしは、2年生の時からずっと一緒に過ごしてきた春花ちゃんと2人で一緒に帰ることになった。
出会って仲良くなれても残念ながら気持ちが離れてしまった子が多かった中で、最後まで心から信じ合い、仲良くいられたのは、春花ちゃんだった。
「もう制服でこの道を歩くの最後だね」
「うん。なんか切ないよね」
しんみり話していたらあっというまにいっちゃんと別れる場所に着いた。
「じゃあ…またね」
「うん。またね」
さよならじゃない。
卒業してもきっと、春花ちゃんとはずっと友達でいられると信じているから。
そしてわたし達は、それぞれの道へ歩き出した。