あきらめないで、生きること。

他のグループの子たちも、冷たい視線をわたしに向けている。

わたしたちのグループが揉めているということにみんな気づいているのだろう。

そして5時限目、保健の授業。

隣の人とペアになって、脈拍をはかるというものがあった。

わたしは佐倉さんグループにいる波田さんとペアになってしまった。

波田さんはあからさまにイヤそうな顔をして、仲の良い子たちに「マジ最悪」というような視線を送っている。

それに気づいた佐倉さんが、わざとらしく「ガンバってぇ~」と言った。

周りでクスクス笑いが起きる。

なに? なんなの、これ?

突然変わり始めたクラスの雰囲気に、わたしはどうすることもできなかった。

そんな不穏な空気の中、翌日には7月下旬にある林間学校の話し合いが行われた。

わたし達のグループが揉めたことがきっかけになってしまったのか、クラスの雰囲気は悪くなり、なかなか決まらなかった。
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