あきらめないで、生きること。

甦るトラウマ


やっとの思いで期末テストを乗り越えて、試験明け休みに入った。

学校に行かなくていいのは嬉しいけど、ひとりでいると色々考え込んでしまう。

思い出すのは小中学生時代も友達関係に悩んでいたこと。

それは、わたしにとってのトラウマと言えるかもしれない。

あれは小学4年生の時。

いつも一緒に遊んでたグループの子達の態度が突然変わった。

休み時間、わたしだけ外して集まって、わたしの方を見てはヒソヒソ話してる。

「わたしに言いたいことがあるならハッキリ言ってよ」

勇気を出してそう言っても、

「はぁ? 別に萌ちゃんのことなんか話してないし」

と言い返されるだけ。

そのうち、他の子たちまでわたしに対する態度が変わった。

「お母さんが有名だからって自慢してるよね」

ある時、聞こえた悪口。

ああ、原因はこれか、と思った。

お母さんは名前の知られている仕事をしていたから、友達と自分の家庭環境や生活の違いを理解できる年齢になってきて、反感を持ち始めたらしい。
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