あきらめないで、生きること。
林間学校初日の夜。
寝る前にわたしは同じ班の子達に「寝る時は冷房を消して欲しい」とお願いした。
元々わたしは冷え症体質で、前月に冷房をつけたまま寝て風邪をひいたこともあり、何より楽しみにしているライブ前に体調を崩してライブに行けなくなることが心配だった。
同じ部屋の子は、一瞬「え?」という顔をしたものの、わたしの言葉通り寝る時は冷房をつけずにいてくれた。
翌日、朝から同じ部屋の子達は何やらヒソヒソ話していた。
そしてわたしに対する態度が、明らかに今まで以上にキツくなっている。
でも、わたしに直接何か言うわけではなかった。
そして会話の一部から、「昨日、高村さんのせいで寝てる時すごく暑かった」という様な事を言っていると気づいた。
その日の夕方、成海さんに「昨日の夜は暑かったのにごめんね。すごく楽しみにしてる事があって、体調崩したくなかったから」と正直に話した。
でも、成海さんもわたしが佐倉さんたちに嫌われてる事を知っていて、わたしに話しかけられることに戸惑っている様だった。