あきらめないで、生きること。
でも、「ちょっと待ってて」と言ったきり、みんなわたしがいないかのように振舞っている。
やっぱりもう帰ろうとさり気なく教室の後ろのドアから出ようとした時、真野さんと仲の良い子に気づかれてしまった。
そして再び真野さんに「今日帰るんなら、明日1日中残ってやってもらうからね」
と、またキツイ一言を言われ、結局引き留められて手伝うことになってしまった。
* * *
そして迎えた文化祭当日。
初日は午前中が店番で、午後から自由時間だった。
でも当然一緒に回ってくれる人なんていなくて、様子を見に来てくれたお祖母ちゃんと終わりの時間まで時間を潰した。
2日目も、サボることができない性格のわたしは結局学校に行った。
クラスの子たちと顔を合わせたくなくて、1日中イベントをやっている講堂に入り浸って時間を潰すことにした。
文化祭独特の賑やかなお祭りムードが、余計わたしに孤独を感じさせる。
来週の体育祭も、同じ孤独感を味わうことになるのか……。
そう考えただけで、どうしようもなく重い気持ちになる。
文化祭が終わる時間まで、あと何時間あるんだろう。
ひとりで過ごしていると、時間が経つのがものすごく遅い。
なんとか文化祭終了の時間まで過ごしたけれど、精神的にかなり疲れ切っていた。
独りぼっちで過ごした文化祭は、とてつもなく長く感じた。