あきらめないで、生きること。

さりげなく様子を見ると、予想通りわたしの発表前のコメントを口真似して、面白がっていた。

それからすぐ、期末テストを迎えた。

このテストが終われば、やっとこのクラスから解放される。

そう思いながら試験勉強を頑張っていた。

そしてテストが終わって保護者会の日。

緑野女子はテストの後に保護者会を開いて、テストの結果を生徒ではなく保護者に渡すという学校だった。

保護者会の日は、丸1日学校が休みになる。

わたしが家でのんびりしていたら、お祖母ちゃんが帰ってきた。

心なしか嬉しそうな顔をしている。

渡されたテスト結果を見ると、なんと、わたしはクラス順位1位になっていた。

「萌、ホントによく頑張ったね。担任の先生も褒めてたよ。“色々大変だったのに、よく負けずに頑張ってくれましたね。高村さんはとても強い子ですね”って」

小島先生、そんなこと言ってくれたんだ。

2学期が始まって少しして、お祖母ちゃんにクラスでのことを話した時。

「担任の先生にちゃんと相談したいから、時間空けて下さいって話してみて」と言われて、そのことを先生に伝えたら、「まずは高梨さんとお話させて」と言って、わたしと1対1で面談室で放課後に話を聞いてくれた。
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