あきらめないで、生きること。
* * *
翌日から伊東さんは休み時間にわたしの席に来てくれるようになって、お互い「春花ちゃん」「萌ちゃん」と呼びあうようになった。
そして、お昼休みも一緒にお弁当を食べるようになった。
数日後のお昼休み。
「他の友達も一緒に食べていい? 食堂で待ち合わせしてるんだ」
「あ、そうなんだ。うん、大丈夫だよ」
いっちゃんは中学から持ち上がりの内部生で、中学時代からの友達がいるという。
気の合う子たちだといいなと少し不安に思っていると、
「みんないい子たちだから大丈夫だよ」
春花ちゃんがそう言ってくれて、安心した。
食堂に行くと、出入り口に近い席にいた3人の子たちがいっちゃんに気づいて手招きした。
「お邪魔シマス…」
ちょっと緊張気味に挨拶して席に座る。
「萌ちゃん、紹介するね。西本夏希ちゃん、 南川秋穂ちゃん、北村雪ちゃん」
春花ちゃんが3人の名前を教えてくれた。