あきらめないで、生きること。
「すごい、可愛い!ホントにありがとう!」
「どういたしまして」
「今また小説書いてるんだけど、そのイラストもお願いしていい?」
「もちろんいいよ!小説楽しみにしてるね!」
それからわたしは、自分の作品を春花ちゃん達に読んでもらうようになった。
たった数人でも、自分の作品を読んでくれる人がいる、それだけでとても励みになった。
そして、漠然としていた夢が少しずつはっきりと見えてきた。
小さな頃から特技になるような習い事をしたことがなく、部活に夢中にもならなかったわたしが唯一得意なこと。
それは、文章を書くことと、自分で物語を考えること。
春花ちゃん達に「感動した」と言ってもらえて、すごく嬉しかったから。
いつか自分の作品をもっとたくさんの人に読んでもらいたい。
誰かに感動してもらえるような小説を書きたい。
それが、わたしの夢の始まりだった。