好きな人♡
雨の中で
朋とご飯を食べに行った。

瑠依の話をすると、仕方ない。

そう言ってた。

好きになれないのに、想いには応えられないのだからと。

当然だけどアドバイスされた。

自分の気持ちがちょっとわからなくなってきた。



帰り道雨が降ってた。

傘をさして歩いていると、少し前の広場に瑠依みたいな人が見える。

家のすぐ目の前に広場がある。

叩きつける雨の中に、傘も差さずに立ち尽くしている。

「瑠依?」

私は声をかける。

「朱里」

そう言うと、目を閉じた。

傘を瑠依にさして

「なんで?鍵は?」

そう瑠依に聞いた。

雨で瑠依の表情はよくわからない。

水滴が次々と落ちる。

鍵をポケットから取り出すと、瑠依は私にもたれかかってきた。
< 29 / 69 >

この作品をシェア

pagetop