好きな人♡
それからしばらく四人で花火を鑑賞した。

朋は樹にポテト買いに行こう、そう言って誘った。

それが朋に、樹への告白の合図だと言われてた。

二人は人が少ない場所へ遠ざかった。

私と瑠依は残された。

さりげなく、少し人が少ない場所へ移動した。

「マジでキレイ」

そう言って、瑠依は空を見上げた。

目を輝かせて笑顔だった。

誘ってやっぱり良かったのかも。

「瑠依……」

「ん?」

「…………」

怖くなって言葉が出て来ない。

「花火に来るの、小3の頃以来だね」

「あーもうそんなだっけ?」

「そうそう、あっという間に時間は過ぎるね」

「ほんと」

「これからも……一緒に見られるといいね」

そう言うと私は緊張してきた。
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