3分でわかる学校の不思議なウワサ
──翌日。

裕介は登校すると同じクラスでバスケクラブのメンバーでもある雅紀の姿を探した。

「裕介、おはよ。誰探してんの?」

「あぁ。昨日、雅紀がクラブ中に保健室行くって言ってそのまま帰ったみたいでさ、心配で」

裕介の言葉に、野球部に所属しているクラスメイトの男子が不思議そうな顔をしている。

「あれ? おかしいな。俺も昨日さ、打球当たって保健室行こうとおもったんだけどチームメイトから、阿賀セン体調不良で休んでるからって聞いて諦めたけど?」

「え?」

その時、裕介がポケット中で震えたスマホを取りだした。

届いたLINEメッセージの相手は雅紀だ。


──『放課後ひとりになるな、口裂け女に気をつけろ、あと絶対に綺麗って言うな』

聞いたことがある文面に裕介は首を傾げる。

「なんだ雅紀のやつ、心配してたのに、ふざける元気あるんじゃん」

裕介は『わかった、ブスって言えばいいんだろ』と雅紀に返信すると、ふっと笑って、スマホをポケット仕舞った。




──令和の口裂け女・完──
< 11 / 11 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:3

この作品の感想を3つまで選択できます。

この作家の他の作品

タナトスの影
遊野煌/著

総文字数/5,708

ホラー・オカルト9ページ

表紙を見る
悪魔王子の旦那様は今日もツンとデレている
遊野煌/著

総文字数/31,651

ファンタジー45ページ

表紙を見る

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品をシェア

pagetop