チャリパイ11~時をかける森永探偵事務所~
西暦2100年の世界を牛耳る人類最大の敵である、意志を持つスーパーコンピューター『mother』。
その最大の敵が、ついにこのファイナルステージに姿を現した。
気が付くと、あれだけ騒々しかった観客の姿はすっかり消えていて、いつの間にか辺りは漆黒の闇に包まれていた。
『ようこそファイナルステージへ』
モニターに映る顔の動きに合わせて、どこからか声が聞こえる。
『隊尊と私は一心同体。彼は、私の攻撃力を具現化した最強のファイターである…即ち、隊尊と闘う事=私と闘う事なのだ』
motherは、シチローが言った『お前が自分と闘え』という言葉に対しての答えを返してきた。
「じゃあ~なにか?
オイラが隊尊を倒したら、お前もぶっ壊れるってのか?」
『その質問に答える事は無意味だ…私の計算では、お前が隊尊に勝てる確率は0.0000000000000……』
「やかましいぃぃっ!
どんだけ低い確率だよっ!こんなデクの棒のザコキャラなんか、さっさと倒してやるよっ!」
「ま、またしても
ザコキャラと…」
先程から隊尊の方など見向きもせず、さらにザコキャラ呼ばわりするシチローに、隊尊の怒りは頂点に達していた。
「うおぉぉっ!さっきから言わせておけば!
お前こそ、さっさとくたばれぇぇぇ~~!」
背中を向けているシチローへ、隊尊の怒りを込めた渾身の右ストレートが襲いかかる!
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