チャリパイ11~時をかける森永探偵事務所~

「キャア~~!シチロー危ない!」




シチロー、ついに絶対絶命のピンチか!



ところが…



隊尊の攻撃に気が付いたシチローは、その凄まじい右ストレートに対して、避けるどころか自分から立ち向かっていったのだ!


「これを待ってたんだ♪」


シチローは、隊尊が突き出した右ストレートに這わせるように自らも右ストレートを打ち出した。


リング下で、それを見たてぃーだが驚いたように叫ぶ。


「まさかあれは!
クロスカウンター!」


少年漫画の名作『あしたのジョー』で、矢吹ジョーがウルフ金串のアゴを砕き再起不能にさせたというあの伝説の技を、シチローは今まさに再現しようというのだ!


シチローはずっと考えていたのだ。


第1ラウンドの最初の攻撃でもわかるように、シチローのパンチは隊尊に全くといって良い程効かない。


隊尊にダメージを与えるには、相手のパンチが強ければ強い程効果のあるカウンターを使うしか方法が無い事を。


「くらえぇぇ~っ隊尊~~!」





バチ~~~ン!





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