チャリパイ11~時をかける森永探偵事務所~

軽く頭を振りながら、何とか立ち上がりカウントナインでファイティングポーズをとるシチロー
…しかし、その足下はまだまだフラついている。


そんなシチローに憮然とした表情の隊尊は、更なる攻撃を仕掛けようとしていた。


「しぶとい奴めっ!
これでジ・エンドだあぁぁ~~っ!」


再びあの凄まじい隊尊の右ストレートが、ダメージの回復もおぼつかないシチローへと襲いかかる!


「キャア~~ッ!シチロ~~ッ!」


これを食らえば、シチローは再び立ち上がる事は出来ないであろう。



リング下の4人は、そんな惨劇の直視から避けるように両手で目を被った!


「!!!!!」










カァーーン!




「ふん…命拾いしたな!」


すんでのところで第2ラウンド終了のゴングが鳴り、隊尊のパンチは
シチローの顔面まであと1センチのところでピタリと止まる。


「ふうぅぅ~~助かった……」


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