チャリパイ11~時をかける森永探偵事務所~
ゴングに救われ、何とかKO負けにはならなかったものの、依然チャリパイチームの劣勢は変わらない。
シチローが隊尊に勝つ為には、もう次の第3ラウンドで隊尊をKOする以外に方法は無いのだ。
そんな絶望的な展開に、凪は既に希望を失い、試合の棄権の提案をし始めた。
「次のラウンドは棄権しましょう…これ以上闘ったら、シチローが死んでしまうわ…」
「何言ってんだよ!冗談だろ凪?…この試合には、凪の時代の人類の未来が懸かってるんだろ!」
シチローが驚いた顔で反論するが、凪は真剣だ。
「だからなおさら…私達の為に、もうこれ以上
シチローを危険な闘いに巻き込む事は出来ないわ!」
凪とシチローのやり取りを聞いていたてぃーだが、穏やかに凪の肩に手を置いた。
「凪…もうこの闘いは、私達の闘いでもあるのよ。まだ最後のラウンドが残っているわ!希望を捨てずにいきましょう!」
てぃーだの言葉は嬉しいが、その希望であるシチローは既に全身ボロボロの状態である。隊尊に勝てる見込みなど到底望めないだろう。
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