チャリパイ11~時をかける森永探偵事務所~
「おかしいな…こんな所ぶつけた覚え無いんだけど…」
ふと、何気なく側に居たメルモに目を移すと、
メルモが慌てて何かを
背中に隠した。
「メルモさん、今、何か隠さなかった?」
「い、いや別になんにも隠しとらんよ…」
明らかに不自然な動作をするメルモを不審に思い、シチローはメルモの方に詰め寄りその腕を掴んだ。
「いや!絶対何か隠した!この腕、前に出して!」
メルモは、諦めたように渋々後ろに隠していた手をシチローの前に差し出した。
「……何…この、ボクシングのグローブは…?」
「いや…何事もリアリティというものは大事かなと思いまして…」
「ああぁぁぁ~っ!
アンタ!隊尊と闘ってる時、オイラの事殴っただろっ!」
「だって~退屈だったんやもぉ~~ん♪」
「なんだそれっ!
訳わかんね~だろっ!」
「ちょっとした茶目っ気ですから♪」
そんな二人を笑って眺めていた他の4人だったが、突然子豚が思い出したように突拍子もない声を上げた。
「まさか!!」
猛然とダッシュして、
ヘルスメーターの方へと向かう子豚。
「増えてる……」
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