チャリパイ11~時をかける森永探偵事務所~

今、明らかにされた天下の一大事『将軍暗殺計画』!


天井裏でその話を聞いていた弥七が、思わず生つばをごくりと飲み込んだ。


(こりゃあ大変な事を聞いちまったな…早く御隠居に報告しねえと…)


天井裏で険しい顔の弥七とは対照的に、下の二人は不敵な笑みをこぼす。


「ふっふっふっ…」


「いや、そうなればこの越後屋も、益々商いがし易くなると言うものです♪」


「はっはっは♪
越後屋~~お主もなかなか悪よのう~♪」


「いえいえ、お代官様ほどではありませぬ♪」


「わぁ~っはっはっは~~~♪」




まるで時代劇のワンシーンのような光景に、てぃーだが思わず呟いた。


「あれって、まさか台本があるんじゃないでしょうね……」


もしかしたら自分達がいるこの江戸時代も、コンピューター『mother』の作り出したバーチャルワールドの続きなんじゃないか…なんて思いまでし始めたチャリパイの四人であった。


< 160 / 211 >

この作品をシェア

pagetop