チャリパイ11~時をかける森永探偵事務所~
成敗

    成敗
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江戸時代には、ケータイ電話なんかは勿論、写真さえもまだ存在していなかったからなのだろう。


たとえそれが子豚の
ケータイ画面の偽印籠だとしても、その効果は絶大だった。


さっきまで光圀の事を
クソ爺ぃ呼ばわりしていた悪人共は皆、地ベタに頭をこすりつけて跪く。


完全に形勢逆転である。


それまでいじけてしゃがみ込んでいた光圀も、すっかり自信を回復していた。


「大目付の大隈!そして代官、山中与五郎~
さらに越後屋兵部衛!
幕府御禁制の鉄砲百丁を使って上様のお命を狙い、権力を手中にしようとしたお主達の企み、この光圀の耳にも届いておるぞ!」


「いえいえ、御老公様。我々そんな大それた事など、さっぱり身に覚えがございません!」


さすがに、自らの悪事を簡単に認めようとはしない悪代官達だが、そんな悪人共にシチローがとっておきの証拠を突きつけた。



「ええ~い!お前達!
これを見てもまだそんなシラを切り通せるかぁ~!」


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