チャリパイ11~時をかける森永探偵事務所~
真っ白な顔に、離れて垂れ下がった眉と目。
シチロー達の目の前に座っていた上様は、あの
『バカ殿』にそっくりの顔をしていた。
思わず『バカ殿』と叫びそうになる子豚の口を、シチローが慌てて塞ぐ。
「どうした?余の顔に何か付いておるか?」
「い、いえ…別になんでも……」
そう言って作り笑いを浮かべながら、シチローは……
(何か、あの大目付の
大隈って奴の気持ちも分からないでもないな…)
などと不謹慎な事を考えていた。
そんな事には全く気付かないバカと…いや、上様は、笑顔でシチロー達に労いの言葉を投げかけてくれた。
「この度のその方達の活躍、誠にあっぱれであった!しいては、その方達に褒美をとらせようではないか♪」
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