チャリパイ11~時をかける森永探偵事務所~
「何言ってんのよ~凪♪桜エビって言ったら、こんなにちっちゃいじゃない♪」
子豚は、指で2センチ程の隙間を作りながら笑い飛ばした。
しかし、凪の言う事は冗談では無かったのだ。
「2050年位かしら…世界の人口は爆発的に膨れ上がり、おまけに地球温暖化による異常気象で世界はかつて無い程の食糧危機に陥ったわ。
その危機から脱する為に、人類は最先端のバイオ技術を駆使して、あらゆる食物を巨大化する法案を可決したの!」
シチローが目の前の魚を見て呟いた。
「それじゃあ…オイラが食べてるこの白身魚は…」
「それは『シラス』よ!シチロー…」
「それじゃあ、この蟹は?」
「それは『沢蟹』!」
「じゃあ、この普通に見えるトマトは…まさか…」
「もちろん、プチトマトです♪」
「・・・・・・・・」
それは普通のトマトで
いいんじゃないの?
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