チャリパイ11~時をかける森永探偵事務所~

人類の希望を一手に背負った、このバーチャルRPGシステムという新兵器は、凪達のいるコロニーから少し離れた研究所に在った。


「それじゃあチャーリーズの皆さん、これから私の車で研究所までご案内します」


どうやら、メルモが自分の車を出してくれるらしい。


車好きのシチローは、そのメルモの所有する未来の車に興味津々だ。


「未来の車かぁ~♪
メルモさん♪もしよかったら、その車オイラに運転させて下さいよ♪」


「ええ、別に構いませんよ。今の車なんて、バカでも運転出来ますから♪」


「…なんか引っかかるな…その『バカでも』ってのが…」




凪とメルモを含めた6人が建物の外へ出て少し歩くと、そこには現代で言うミニバン位の大きさの流線型をした、のっぺりとしたシルバーの乗用車が停まっていた。


動力は電気だろうか…
排気用のマフラーは無い。そして、左右の後ろの視界を確保する為のドアミラーも、この車には付いていなかった…おそらくそれに代わる別の装備が付いているのだろう。


「おお~っ!まさしく
未来の車♪カッコイイ~♪」


シチローは目を輝かせてそのシルバーの丸いボディを撫でまわした。


そのシチローの様子を見て、メルモが自慢げに自分の車の紹介をする。




「これが私の愛車
『ひろみ号』です♪」



「ダジャレかよっ!」


シチロー達4人が同時にツッコミを入れた。


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