チャリパイ11~時をかける森永探偵事務所~

この緊急時に、メルモ得意の『空耳』のようだ。


しかも、なぜかまたシチローの時に限ってである。


「オイッ!!こんな缶詰めでどうやって戦うんだよ!
アンタはバカかっ!」


まるで携帯に噛みつくがごとく、顔を真っ赤にしてメルモを怒鳴りつけるシチロー。




すると、その直後…



ドサッ!










今度は、でっかいバナナが現れた。


「なっ?…」


「『バカか!』が『バナナ』に聞こえたんじゃないの?」


てぃーだが、思いのほか冷静に分析をする。


助手席の凪は、パートナーのメルモのありえない対応を申し訳なさそうに謝罪した。


「ごめんなさい…シチロー…メルモさん耳が悪くて…」



「絶対わざとだ…」


シチローが、泣きそうな顔で呟いた。


< 49 / 211 >

この作品をシェア

pagetop