チャリパイ11~時をかける森永探偵事務所~
シチローは3人に向かって、こう切り出した。
「この3人で一番走るのが速いのは誰かな?」
「ハ~イ♪
あたし、走るの得意♪」
ひろきが真っ先に手を挙げた。
「よろしい!それじゃあ、ひろきはオイラと一緒に来なさい」
「何する気なの?
シチロー…」
不思議そうに首をかしげるひろきの手を引いて、シチローは歩き出した。
「さて、この辺りでいいかな♪」
シチローは、ひろきを
『インネンヤクザ』から30メートル位離れた場所に立たせ、その方向を向かせた。
「だから~何なのよ~?」
そして、ヤクザの方を向いたひろきの後ろに隠れたシチローは、おもいっきり大きな声でこう叫ぶ。
「や~~い♪このクソヤクザ~!お前の母さん~デ~ベ~ソ~~♪」
しかも裏声で。
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