極道の推し活、始めました。〜クールな若頭は童顔女子大生を寵愛して離さない〜


ここ最近で飲みに行ったのは─…あの日、仁睦さんに助けて貰ったフラフラ千鳥足男に遭遇した日が最後だ。


大学のメンバーでの合コン。そのうちの一人に西園寺殿、、光くんも参加していたのは覚えている。



「落し物…?っえー…何か拾ったっけなぁ」


二軒目に行くと言って盛り上がっていた民衆をさり気なく抜けて一人立ち去った私。光くんと一緒に帰宅した覚えはないが、もしかしたら途中まで一緒に帰ってくれたりしていたのだろうか?



「ごめん、あの日結構酔ってたから記憶が曖昧で─…」


「クレジットカード…みたいな。カード拾ったよね?思い出せない?」



──…クレジットカード、


そういえば、フラフラ千鳥足男に遭遇する前。バス停の近くで電車の定期券のようなカードを拾ったような、、気がする。


でもその足で交番に行く気力がなくて…翌日起きてから交番に届けようって、、そう思って確かそのあと─…



「あれ、今持ってるなら返して欲しいんだけど。どこにある?」



スマホのケースの中に、差し込んだままだ。


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