極道の推し活、始めました。〜クールな若頭は童顔女子大生を寵愛して離さない〜
「さて─…キミが拾った俺たちの落としモノ、返してもらえる?」
口を塞いでいた手が解かれ、自由になった身体を反転させ背後にいた人物と目を合わせる。
「………え、光くん?!!」
「なわけねぇだろ。あー…うぜぇな。光と間違えられるのは俺が何よりも嫌なことなんだよ」
グッと胸ぐらを掴まれて思わず反射的に目を瞑った。─…殴られる、そう思ったが、、
「モノさえ渡して貰えれば、アンタに危害を加えるつもりはない。さっさと渡せよ…俺たちだって辰弥の若頭を敵に回したい訳じゃないんだ」
──…辰弥の若頭?
それって仁睦さんのことかな…?いや、それにしてもこの人っ、、
「……双子なんですか?」
思わず今自分が車に乗っているということを忘れてしまうほどに、目の前の男性は光くんにそっくりだった。
「……俺の話、聞いてた?次、光の名前出したら今度はマジで殴る」
どうやら、光くんそっくりのお兄さん(多分)は私のことをどうこうシたいとかいう欲はないらしい。………っていうか、