極道の推し活、始めました。〜クールな若頭は童顔女子大生を寵愛して離さない〜
「な…何でそんなに顔面がボコボコに腫れてるの?!!っていうか、西園寺殿だよね?!え…合ってるよね?!!」
もはや原型をとどめてない、と言っても過言ではないほど…痛々しく腫れ上がっている西園寺殿の顔を見て─…
ふと、仁睦さんとの昨夜のやり取りを思い出した。
『殺さねぇとは言ったが…それなりの報いは受けてもらった』
って…まさかこのこと?大学で会えば分かるって言ってたのって…こーいうこと?!
「俺が悪いから…当然の報いだと思う。むしろこの程度で済んだことに驚いてる…コンビニで英里ちゃんが攫われたあとすぐにあの人たち、仁睦さんたちが来て…正直終わったって思ったから、、」
「……光くん、」
「すごい…怒ってたよ。あの若頭さんも…一緒にいたもう一人も。殺されるって思って覚悟してたけど…言われたんだ─…"英里が友達だって言ったから、お前を殺しはしない"って。」
………仁睦さん
その言葉が本当なら凄く嬉しいけど、、でも…だからってここまですることないのに。
「立場上、、無傷で帰すなんてことは出来なかったんだと思うよ?最後…家まで送ってくれたしね、、兄貴も一緒に。」
……え、そーなの?!!
「組がどうとか、裏社会がどうって理由で怒ってたというより─…英里ちゃんに怖い思いをさせたことに対して、ひどく怒っているように見えたけど、、もしかして…本物のお嬢だったりするの?」
「いやっ、そんなことは、」
「…まぁ、それは俺が知ることじゃないか。とりあえず俺─…大学構内での君の護衛係に任命されたから今日からよろしくね…ヒラリー嬢」
………そーいうことか。
"報い"というやつはとても厄介だ。