極道の推し活、始めました。〜クールな若頭は童顔女子大生を寵愛して離さない〜


──…熱いっ、


ハッと目が覚めて、勢いよく身体を起こした。視界に入ったいつもの古風な和室を見てホッとひと息ついたのも束の間。



隣の布団で横になって目を閉じている仁睦さんの姿を発見して…叫びそうになった口を慌てて手で覆った。



─…なんのご褒美ですか!ご先祖さま!!推しの尊い寝顔を拝むことが出来るなんで…有り難き幸せに感謝致しますっ!!



こちらに身体を向けて目を閉じている仁睦さん。再びゴロンと横になって超至近距離で推しのお顔を眺めさせてもらう。



──…うううぅ、尊いっ!!


このままチューしていいかな?口元にするのはさすがに申し訳ないから…頬っぺにチュ、くらいならバレないかな?うわぁ、ドキドキする…



ゴクリ、と唾を飲み込んで…仁睦さんの頬っぺを目指して身体が勝手に動き始めたとき、、



パチッと開いた仁睦さんの瞼。そこに隠されていた宝石のような美しい眼球に…間抜け面の私の顔がよく…映っている。




「人の寝込みを襲う元気あんなら、もう大丈夫だな」



ん?なんのこと?っと少し首を傾げて見せると、仁睦さんは布団の中から手を伸ばしてきて私の額に貼られていた冷却シートをベリベリと剥がした。


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