極道の推し活、始めました。〜クールな若頭は童顔女子大生を寵愛して離さない〜



「具合はどうだ?少しはマシになったか?」



頬をスリスリ、と指で撫でながら尋ねてくる仁睦さん。いや距離感がもう既に彼氏なんですけど、これはもう…私のことを彼女にしてくれたってことで、、おっけー?



「な訳ねぇだろ、調子に乗るな」



──…なぜか、心を読まれてしまった。



「全部顔に書いてある」



なんて言われてしまったので、頬をふくらませてムゥっと軽く睨みつけてみると、、



「……なんだ、不細工だな」



って!!以前と変わらず平気で私のことを"不細工"だと言ってくる仁睦さんに腹が立ったので許可を得ることなく彼の胸に顔を埋めてギュッと抱き着くように腕を背中に回した。




「意地悪ばっかり言わないで、具合悪くなる」


「お前に抱き着かれて身動きが取れなかった俺の方がもっと不健康だ」


「……抱き着いてた…?」


「なんだよ、覚えてねーのか」


「覚えてないです!そんな幸せな時間を過ごせていたなんて…時間を巻き戻してもう一度ギュッてしたい〜…、」


「今もやってるだろーが」


「いまはいまっ!さっきはさっき!記憶にないなんて…勿体ない!うぅ〜、もう一回熱出ないかな?裸で寝たら風邪ひく?」



はぁ…と大きめのため息が頭の上から聞こえてきたところで、いつものように身体を密着させて仁睦さんを誘惑してみせる。



「お腹空きました?良かったら私を食べてっ」


「─…車に乗せてやる…って話しはナシだな」


「っぇええ?!嫌だっ、ドライブデート、」


「なら、今日はもう大人しく寝ろ。まだ身体が熱い…具合が完全に良くなった頃にちゃんと連れてってやる」



仁睦さんの腕が私の背中回され、上下に行ったり来たりして…撫でてくれる。おそらくこれはもう私たち、、カップルですよね?


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