極道の推し活、始めました。〜クールな若頭は童顔女子大生を寵愛して離さない〜


もちろん、御屋敷の外に出ても─…



「えええっ?!大学の帰りだよっ?!護衛の西園寺殿も一緒だよ?!カフェで課題やるだけだよ?!─…なぜ、ダメなのですか!若っ!!」


「うるせぇ、嘆くな…駄目なもんは駄目だ。あと…お前に若頭扱いされる覚えはねぇよ」



額を指で弾かれて、友達との遊びを禁じられたことにムッとして睨みつけて見せれば、、



「…なんだ、黙らせて欲しいなら初めからそう言え」


「…え、いやっ…そんな、、ちょっ…待っ」



御屋敷から大学までの送迎を仁睦さんがしてくれる日は、剛田氏の超安全運転の元…推しの膝の上でキュンキュンしている間に到着するという、なんともVIPな待遇でもてなして貰っている挙句─…



謎の束縛と甘々なキッスを頂戴しちゃうスペシャルファンミーティングまで付いてきて…近頃の私は完全に浮ついております。




「…帰りは新次郎に来させる。アイツには歩いて迎えに行くよう伝えてあるから…心配する必要は無い」



どうやら久しぶりにHey!新次郎を使う日が来たようです。でも…本音を言えば少し寂しい。



「そんな顔、するな…また夜、会えるだろ」


「……どこ行くの?許嫁のところ?私も一緒に行ってもいい?」


「お前には関係ない」


「…貰ってやるって言った。」


「あぁ、でも今すぐに…と言った覚えはない。その前に…色々片付けることがある。お前との約束はその後だ」



一筋縄にはいかないものの…以前よりも距離が縮まったことだけは確かだ。ここは推しの言葉を信じて、、彼が言葉をくれるまで大人しく待つことにしよう。







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